生きていく方法

突然だが、私は漫画が好きだ。少女漫画は今のところ守備範囲外だけど、何かきっかけがあれば読んでみたい。


高橋ヒロシというヤンキー漫画家がいる。『クローズ』、その続編的位置づけの『WORST』を描いている人で、『クローズ』の前日譚は三池崇史が監督して『クローズZERO』、『2』と映画にもなっている。因みに『クローズ』は綴りは『CROWS』で、鴉のことです。


『クローズ』も『WORST』も面白いのは無論面白いんだが、話が長くなりすぎてる嫌いがあり、個人的には、物語の地理的な範囲が一つの街からでかくなりすぎてる気がする。流石に昔の不良漫画のように「全国制覇」みたいな荒唐無稽な話にはなってないけど、それでも話が広がりすぎかなと。


私が一番好きなのは、『クローズ』連載終了後に「ヤングキング」で連載された、『QP』という漫画なのです。全8巻で、外伝1巻。コンパクトにまとまってて非常にいい。大抵のヤンキー漫画と違って暴力が否定的に描かれているのも異色。


で、ようやく本題なんですけど、今年の6月からかこの『QP』が版を一回り小さくして新装版で出版されててそれをまた買っちゃってるんですよ。実家にあるのに。その新装版に合わせてなのか、外伝がペーパーバックのコンビニ版で出てて、それも買っちゃったのだ。


そこに出てきたセリフがあまりにもカッコ良かったから引用してみる。長いけど。久しく読んでなかったからこのセリフがあったことも忘れてました。

 (高校卒業してもやりたいことなんかない、という友達に)「いろいろやってみりゃーいいじゃね-か。オレたちが知らねーだけで生きていく方法なんていくらでもあるんじゃねーのか。 そのうち見つかるさ…梅津金之助の道ってーのが!そりゃ高校で見つける奴もいりゃー二十歳過ぎて見つける奴もいるだろーし…。五十過ぎてやっとめぐりあえる人だっているだろーしよ。そりゃーオレにもわかんねーけど一つだけいえるのはさがさねー奴には一生見 つかんねーって事じゃねーか!」

じーんときたよ。たかが漫画だとあなたは言うかもしれない。でもおれは漫画も本も映画も同じように好きだ。


生きていく方法なんていくらでもあるんじゃねーのか。これ、大学生の時に出会いたかった。ただでかい会社に入っていい給料もらって運が良ければ課長くらいになって、みたいな漠然としたことしか考えてなかったな。とりあえず有名な会社に入ればいいや、だったもんなー。実際でかい会社に入ってはみたものの、色々あって今のような仕事をやっているから、まあ結果オーライとは言えるのかもしれないけどさ。


別に会社に就職したい大学生を悪く言うつもりもないけど、会社員になるだけが働くってこと
ではないんじゃないのかなー。


2011/6/3 (U)

関連記事

フェイスブックページ

ツイッター

ページ上部へ戻る