第7回勉強会 「消費税増税を含めた今後の日本経済」のレポート P2




【2】財政破綻を防ぐための対策


 【1】より、いよいよ財政健全化は待ったなしの状況に来ていると考えられます。そのために、とり得る方法としては大きくわけて次の2つになるかと思います。

(1)国の収入を増やす。
(2)国の支出を減らす。

当たり前すぎるほど当たり前ですが、このどちらかになります。そして(1)の場合

①増税をする。
②経済成長をさせる。

の2つの方法があります。

さて、②ができれば一番いいのですが、これがなかなか難しい。政府は明確な成長戦略を描けず、または、掲げてもなかなかすぐには実現できないでいます。また、政治家は経済成長させるという名目があると、すぐに票に結びつきやすいバラマキをしたがります。いちばん簡単に経済成長をさせるためには、減税を行い、市場にお金を溢れさせ、エコポイントなどの補助金をつかい、消費を喚起し、経済成長を促す。そうやって積極財政を行うことにより経済はよくなり、経済が良くなれば税収は上がり、結果として財政は健全化へ向かう・・・、って本当でしょうか?
 バブル崩壊後20年、日本はそうやって積極財政をしながら何とか経済を支えてきましたが、そのツケが今の逼迫した財政状況を作り出してきました。ギリシャの破綻などで各国の財政健全化が求められ、海外投資家の動向によっては金利の上昇を招きかねない現在、もはや、これ以上の積極財政を続けるのは難しいといえます。

 このため、日本の財政破綻を防ぐための対策、すなわち財政健全化のためにどうしても必要とされる①の増税案があがってきます。

関連記事

フェイスブックページ

ツイッター

ページ上部へ戻る